はじめまして!このブログを書いているHIDEOです。
京大卒、京大院修了後、大手企業入社。
日本生まれ、日本育ち、いまだ海外居住経験無しですが、現在は英語を使いながら世界中を飛び回ってビジネスをしています。TOEICスコアは10年以上前の結果ですが、935点(リスニング満点)です。
本サイトでは純ジャパの会社員として英語力を身に着けてきた経験をもとに、社会人の最適な英語勉強法を提案したいと思っています。
このプロフィールでは私がどのように英語力を身に着けてきたか紹介させていただきます!
中学校
ごく一般的な日本人と同様に中学校入学とともに英語の学習を開始しました。
中学1,2年までは割と得意だったが、中学3年で長文読解が入りだしたところで成績急降下。
高校
高校入学後も成績は相変わらず低空飛行を続けていました。
京大受験(伝統的に和文英訳と英作文のみの出題)を志すことに決めてから、「私の京大合格作戦」でおすすめされていた「英文読解講座」で勉強し始めました。これにより、英文の構造を意識する読み方ができるようになり低空飛行から抜け出しました。
当然リスニングの練習などほぼゼロで、授業中に日本人先生の発音を聞く、もしくはテープ音声を聞くのみでした。当時は共通テスト(センター試験)にもリスニングは無かったので、リスニング力ゼロのまま大学受験を終えました。
この段階での英語力は、文法力、複雑な英文の和訳、時間をかけた英作文力(瞬間英作文ではない)について比較的高いレベルになったと思います。しかし、生英語についてはほぼゼロといってもよいレベルだったと思います。
補足:
社会人になってTOEIC900点を超えた後、受験英語なんて余裕だろうと思い、京大英語の過去問を見てみましたがチンプンカンプン!
トータルの英語力は間違いなく上がっているはずなのになぜ?
問題を比べてみてはっきりわかったことは、TOEICで必要な英語力と、京大英語に必要な英語力は大きくずれているということです。
非常に面白いことに、あの有名なATSU英語のATSUさんが京大英語の英文和訳で大苦戦しています。また、同様にNativeレベルに見える英語を話すYokoさんはTOEICで800点代とのことを言っています。
生英語や資格試験の英語に特化して勉強してきた方は、受験英語で必要な高度な構文解析や文脈を読むようなスキル(主に研究で困らない英語力にフォーカスした英語だと思います)を身につけられていない可能性があるということかと思います。
目標によって学ぶべき英語が異なる点は、このサイトで一貫して強く主張したい部分になります!
大学
ほとんど英語の勉強などはしていませんでしたが、研究室に配属以降、英語の論文を読む機会は多かったと思います。英語論文で使われる限られた表現についてある程度マスターできました。しかし、相変わらずリスニング力ゼロです!
修士
英語勉強本格開始!!
英語論文を読む機会は続きましたので、その分野のみ特異的に成長していきました。
引き続きリスニング力ゼロ!
就職が決まったあと会社から英語力を上げておくようにとの要請がありました。TOIECのスコアも評価の対象になるとのこと。
そこから、一念発起して勉強を始めました。
TOEICの問題を解いてみましたが全然できません!リスニングはわからなさ過ぎて寝そうなレベル。とても戦える状態にはありません。
なんで?受験英語はめちゃ頑張ったのに。TOEIC900点なんて絶対むりやん。。
しかし会社で出だしから躓くわけにもいかず、頑張ることにしました。
目標は、「入社(1年後)までに、TOEIC900点以上!、入社直後から即戦力の英語力」
と設定しました。
そこから英語勉強法のサイトを調べまくりました。京大受験で「私の京大合格作戦」を参考にした結果がとてもよかったことが影響して、私はどんな勉強でも、始める前に方法を調べるのが好きでした。
ウェブサイト、ブログや書籍で勉強法を確認したところ、発音が重要、ラジオ英会話が最適、英語の映画やドラマを見る、聞き流しで十分、など様々な勉強法が勧められていました。
結論として私は、下記を実施することにしました。英語を聞くと眠くなるという最大のリスク回避のため、大学までの交通機関の利用をやめ、片道45分程度歩きながらラジオ英会話を聞くようにしました。
- 発音(英語耳)
- ラジオ英会話(ビジネス英語、英会話入門)
- 英語の映画やドラマを見る
- TOEIC対策
- 英会話レッスン
TOEIC1回目、2回目の結果でがっかり!勉強法をTOEIC特化に変更しスコア上昇!
そして半年近く平日3時間以上、休日10時間近く猛勉強した結果、初めての受けたTOEICで660点、そのさらに3か月後内定式のTOEICの結果はなんと625点で逆に下がってしまいました。
勉強開始時にTOEICを受けていませんでしたが、京大生理系の平均点が550点くらいという情報からすると、ほとんど伸びていない?入社までに900点などと息巻いていた自分が恥ずかしくなりましたし、正直自分には英語は向いていないのかもと、へこたれそうになりました。
しかし歯をくいしばり、ここまでの勉強を振り返り作戦を再度考えました。
ラジオ英会話や洋画・海外ドラマなどで出会った単語や表現をすべて、単語カードに書き込み完全に覚えるまで頑張っていました。かなりの数の単語を覚えたことは自負していましたが、TOEICで大きな成果を出すことはできませんでした。
その背景には、TOEIC900点と入社後即戦力は全く同じベクトル上にあるものだと思っていたことにあります。TOEICは形式に慣れる程度の勉強で十分であり、真の英語力をつけていけば、TOEIC900点はついてくると信じこんでいました。
例えば私は海外ドラマのフレンズを使っていましたが、出会った表現や単語は全て単語カードに記載し、徹底的に覚えこみました。これらの多くはスラングなど本当の日常表現です。
しかし、TOEICを受験して気が付き始めました。TOEICにスラングなんか一つも出てないじゃないか。もしかして、TOEICに必要な英語力と海外ドラマの理解に必要な英語力は一致していない? TOEICはビジネスシーンだから当然?
じゃあNHKラジオ英語のビジネス英語一本にする?表現を見るとやはりちょっとずれているような。
っていうかTOEIC用の参考書だけでいいんじゃないの?
これまでの自分は教科書の出題範囲のページを聞き間違えて期末テストに臨んでいたのとほぼ同じことをしていたっていうこと?
どうやらTOEICにはTOEICで必要な典型的な表現や語彙力、読解力があるらしいことはわかってきたし、TOEICで点数を上げるにはTOEIC用の参考書だけやったらいいらしいってことが分かった。
でも、逆に言うとTOEIC対策だけすれば、TOEIC周りの表現は覚えられるが、それ以外の能力が足りず、会社で即戦力にはなれないんじゃないの?
このまま幅広い英語勉強を続けるか、TOEICに特化の勉強にするか?
結論:TOEIC特化でいく!
幅広い勉強をしていて、ドラマの英語やスラングを知っていても、会社にとってはTOEICの点数でしか実力を判断してもらえない。つまり、TOEICの点数が中途半端では、スラングを使う機会さえ訪れないということ。
順番は「TOEIC900点取得 → 会社で英語を使うチャンスを貰う → チャンスを通じて実力を高める」。
はったりでもいいので、TOEIC900点を超える。そして英語を使うチャンスを手に入れて、オンザジョブで真の実力を身に着ける!!
その後、迷いなく迷わずTOEIC対策に特化した勉強に変えていきました。
ただ、スピーキングは少しはできた方が良いと考え、週2回だけの英会話レッスンは続けました。ただし一部英会話レッスンでもTOEIC対策をしてもらいました。
TOEIC漬けの毎日をおくり、その結果、入社前に受けた最後のTOEICで745点を取得できました。
625点からすると数か月で125点もアップしたことになるので、TOEICへの特化が功を奏したと感じましたし、モチベーションがアップしまくりました。
社会人
TOEIC900点超え達成
入社後英会話は続けながらも、さらにTOEICに特化した勉強を継続し、社会人一年目の3月には875点を取得し、その10か月後のTOEICで念願の900点越えを達成しました。
TOEIC900点越えのスコアを会社に提出した結果、私の会社での扱いは英語の達人。
海外出張、英語のプレゼン、海外関係先との打ち合わせ参加とディナー等々、、、次々と英語を使うチャンスが舞い込みました。
しかし、上述した通り、TOEIC特化の勉強で得られる英語力はTOEIC周りに限られたものですので、想定の範囲内というものですが、海外ドラマの英語理解力は50%以下、時には10%以下、とTOEIC900点の公式サイト記載の目安とは程遠いものでした。
はったりのTOEIC900点でもビジネス場面では通用
英語を使う様々なチャンスをもらい一つずつ必死に対応していきました。しかし、自分の実力に愕然とすること数知れず・・。
ただ、驚いたことにプレゼンで私の純ジャパの噛みまくりジャパニーズイングリッシュが露呈しても、質問を聞き返すことがあっても、ディナーで会話についていけず笑顔を振りまいているだけのことがあっても、私の評価は一切下がらず、ますますチャンスが広がっていきました。
この経験で分かったのは、たとえ特化であってもTOEIC900点オーバーまでの過程で得られる英語力は相当なもので、文法力、読解力、リスニング力の基礎は非常にしっかりしたものだったのです。
まだ英語学習が進んでいない同僚や上司にとっては、私にとってどんなに情けない場面であっても、ほとんど気が付かずとにかく流石って言えるようなというレベルだったということです。
TOEIC900点取得後はTOEICはごくたまに受験する程度で、TOEIC特化の勉強からは離れました。
TOEIC900点取得後は生英語の世界へ
TOEIC特化の勉強は正直ほんとうに楽しかったです。
少しずつ聞き取れるセンテンス、解ける問題が増え、塗り絵状態だったPart7を時間内に終わらせられるようになるなど、短期間にドンドン実力アップを感じることができるようになりました。
苦手なスポーツに挑戦し、初級者から中級者ぐらいに上がっていく感覚に近いような気がします。
TOEIC900点取得後は、TOEICで身に着けることが難しい項目を埋めることを意識し次のような勉強を行いました。
- 英会話:教室タイプ → オンライン英会話
- リスニング:ドラマ、映画、Youtube
- リーディング、ライティング:オンザジョブのみ
- その他:1年間だけ、通訳学校のビジネス英語コースに通いました。シャドウイングなどの通訳トレーニングを利用したレッスンなどプロを育てるためのレッスンを受けられたのは興味深かったです。
英会話で自分の言いたいことがそれなりに伝えられるようになった後、最も重要なのはリスニングだと実感しています。
ディスカッションが盛り上がりネイティブがハイスピードになればなるほど聞き取れなくなります。聞き返すしかないのですが、やはりミーティングの生産性は大きく下がってしまいます。
長期的に勉強を続けられてきた理由は?
上記の勉強は今現在も続けています。英語に全く触れない日はほぼありません。少なくとも30分は毎日英語に触れているように思います。その期間はTOEIC900点を超えてからなんと15年近くです。
英語の勉強において最も重要なことは継続することです。英語耳の著者、松澤先生も「英語は壮大な慣れ」とおっしゃっています。継続ができなければどんな勉強法も何の意味もないのです。
継続とは、毎日、英語教材を開くことや、パソコンを開いてNETFLIXで洋画ドラマ見るといった、一つ一つの小さな行動の積み重ねに他なりません。
今自分を振り返り、このような英語に関わる行動をなぜ続けられたか考えると、やはり、スタート時にTOEIC900点突破という目標を掲げたことにあると思っています。
これがもしドラマの英語100%理解だったとしたら、とっくに心が折れていると思います。私はやり直し英語を開始して18年たちますが、まだ100%にはなりません。同時通訳者でさえドラマの英語の理解は100%ではないとおっしゃるかたがいるので当然です。
一方、TOEIC900点を目標とし、短期的に突破することができれば、その後は会社でチャンスをもらえますので、英語に触れることがほぼ強制になります。また、英語力の強化が仕事の効率に直結することを実感しますので、モチベーションが維持できます。さらに、ある程度基礎力があるため生英語であっても分かるという瞬間に出会えます。これが喜びとなって楽しんで英語を続けることができるのです。
また、これはすごく大きいと思っているのですが、TOEIC900点を超えることで、一つのことを達成したという自己肯定感がすごく高くなり、モチベーションが沸き上がってくるような感覚がありました。
子供たちが周りの友達よりも自分が勝っていることに気づくと、自信を身に着け、夢中で頑張るのでますますうまくなっていくような感覚です。
大人になっても同じです。TOEIC特化なので半分はったりなのですが、自分は英語がそれなりにできる、この強みは維持したいので頑張るぞ!いった前向きな気持ちも出てきます。この自信を抑制し冷静になるのが難しいくらいでした。
現在は生英語の完全理解、発音の向上など高見を目指して頑張っています。
このようなブログを開設したこともあり、2022年はTOEIC990点を目指してみようかなと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございます!