結論
結論から申しますと、絶対にTOEIC特化の勉強を行うことです。
例えばこんな人いませんか?
「TOEICの勉強を始めることにした。やるからにはできるだけ効率よく高得点を取得したい。でも、おすすめ勉強法が多すぎていてどうしていいか分からない。」
「映画やドラマを使った学習でTOEICが上がると聞いた。毎日楽しみながら頑張っている。」
「安くて評判がいいのでNHKラジオ英会話をやっている。何となく心配。」
上記全て過去の私です。
この方法がなぜだめなのか。説明していきます。
まずはこのYoutube動画を見てもらえますか。TOEICの日本語版があるとすればこんな感じという動画。
こんなTOEICの日本語版みたいなテストがあったとします。
そしてこのテストで一刻も早く高得点を取らなければならない米国人が、毎日ひたすら日本のアニメを使った勉強をしていたとします。
例えば、
「おっす、オラ悟空!」
これを見て、単語帳に
おっす : hello
オラ : I
などと記載して必死に覚えたとしましょう。
しかし、「おっす」と「オラ」を完璧に覚えたところで、どちらもテストには出ないので1ミリも点数アップにはつながりません。
話を普通のTOEICに戻します(日本語版ではなく)。
上の例と同じく、TOEICスコアを一刻も早く上げたいサラリーマンがいたとします。
そして、映画で出会ったスラングを全力で覚えたとしましょう。
しかしTOEICにスラングは出題されないのです。
下の概念図を見てください
定性的な概念図に過ぎませんが、ここでお伝えしたいことはTOEIC高得点に必要な能力と、映画やドラマの理解に必要な能力は大きく異なるということです。
TOEICでは語彙・表現及びリスニング難易度(スピーキングスピード)において標準的な題材が扱われます。
一方、映画やドラマでは句動詞やスラングが多用されますし、リスニングにおいてもリダクション(省略)やリエゾン(繋ぎ)が多用されます。
つまり、映画やドラマなどを題材に勉強してしまうと、多大な時間をTOEICでは問われない領域のトレーニングに費やしてしまうことになるのです。
上の図でいうとTOEICでマスターすべき領域と、映画やドラマの英語でマスターすべき領域の重なりは僅かしかないということです。
非常に分かりやすい例として、YoutuberのYYYOKOOOさんを挙げたいと思います。
YYYOKOOOさんの英語を聞くとネイティブにも見えるレベルに見えますが、TOEICのスコアは885点とのこと。(ありのままの成績を公表する姿が飾らない素晴らし性格を表しているように思います。)
なお、インターネット上の情報ですがネイティブが対策無しでTOEICを受けた場合、900点代後半になることが多そうです。
私から見るとほぼネイティブスピーカーの実力があるように見えるYYYOKOOOさんですが、TOEICでネイティブレベルの900点後半のスコアが取得できていないということになります。
ドラマの英語を題材に長年勉強をした結果、達人レベルの英語力を身に着けているものの、その能力(特に語彙・表現)はドラマの英語の世界に限定されているのだと推測します。
つまり、TOEICで一刻も早く高得点を取得したい人が、もしも映画やドラマの英語を題材にしてしまうと、何年も勉強してほぼネイティブにしか見えないような高いレベルに到達しても、TOEIC スコアは900点にたどり着けない可能性があるのです。
また、受験勉強で英語が得意だった人もTOEICで好成績が取れるとは限りません。
例えば、これもインターネットの情報ではありますが東京大学(学部) 688点とのこと。
受験時の偏差値から想像する点数よりは低いです。
難関大英語のボキャブラリーは、非常にフォーマルな語彙・表現に偏っている可能性があります。また、どれだけ複雑な構文を正しく解釈できたとしてもその能力の大半はTOEICでは問われず点数に反映されないのです。
どんな教材を使えばいい?
映画やドラマの英語、受験英語ではTOEICを効率よく高得点にすることはできないことが何となくお分かりいただけたかと思います。
「ならばNHKラジオのビジネス英語ならいいのでは?無料だし。」という方はいるかもしれません。確かにTOEICで習う表現に近いものが学べるでしょう。しかし、完全に重なるものではありません。
そして、「なぜTOEIC向けの多くの教材がある今、あえて映画やNHKラジオを使って勉強するんですか?」
との疑問に明確な答えは出せないはずです。
一直線にTOEIC専用の教材を使って勉強すればよいのです。
社会人ならば目標に向けた合理的な工程表を作り日々ビジネスに取り組んでいる方も多いと思います。
ところがTOEIC対策になったとたんに、目的とは外れた非常に効率の悪い方法をとるような、不思議な進め方を始めてしまうのです。
英語への苦手意識がそうさせるのかもしれません。
しかし、英語の技術を磨くことと、ビジネスで成果を上げることは何も変わりません。
目的があり、それを達成するための手段を考え、計画を立て行動するだけなのです。
仮に、「チームメンバー全員がTOEICで高得点を取らなければならない」という、仕事としてのミッションがあったとしましょう。
作戦会議を開き、計画をたてるでしょう。
まず、TOEICとはどんなテストか調べるはずです。
リスニング、リーディングで必要とされる単語力・フレーズ・ナレーターのアクセント、発話速度等々を緻密に解析します。
その後、市販の教材に目を通し、各自のスタート地点のレベルごとに教材の難易度を変えながら勉強を開始するはずです。
その教材として映画の英語、NHKラジオ英会話が選択されるのでしょうか。
また、大学受験で英語が得意だったという理由で特段勉強もしなくてよいという結論にもならないでしょう。
文法の基礎や基本単語などTOEICと共通する部分の学習は省略できます。
しかしビジネスシーンで使う用語などTOEICでは頻出するが大学受験では使わないものも沢山あります。
また大学受験ではリスニングの練習が圧倒的に不足していることも事実だと思います。
とにかくTOEIC(敵)を知る、己の現在の実力を知り、ギャップを直線的に埋められるトレーニングを積むことがシンプルに最短距離なのです。
偉そうなことをつらつらと書いてしまいましたが、上に書いていることはまさに私自身の遠回り体験の反省そのものなのです。
私はまず、上記ダメ出しをしている方法(映画やドラマ及びNHK英語)に多くの時間を費やしてTOEIC高得点を目指しました。
スラングを大量に単語カードに書き込んで必死に勉強したのを思い出します。
結果、1000時間近く勉強した後のTOEICが625点というさんざんな結果になりました。
1000時間近く勉強すれば、TOEIC500点台の人も900点ぐらいまで到達するということが言われていますから、ひどく非効率的な勉強だったことを物語っています。
しかし、TOEICに特化することの重要性にようやく気付いた後は、どんどん成績がアップしその後1年以内に900点を超えることができました。
このように私自身の体験からもTOEICに特化した勉強を全力でお勧めしたいと思います。
TOEICは英語力アップに役立つのか
この記事はTOEICで高得点を目指す人に向けて書いています。
「でも、そもそもTOEICで高得点取得を目指すことは正しいことなの?英語力アップにつながるの?」と疑問を持っている人もいると思います。
答えはとしては、「英語力アップにつながります。しかも最速で。」というものです。
TOEICには、モチベーションを維持しやすい、日本社会でのTOEICの絶大な影響力等々の様々な利点があります。
初学者がまず取り組むべき目標として最適なんです。
より詳しくは次の記事を読んでみてください!
発音
これについてはTOEIC特化の教材というものはあまりないと思いますが、英語の基礎として絶対に必要だと考えています。
なぜなら誤った発音で覚えた単語は聞きとれないからです。黙読するときも頭の中で誤った発音を繰り返していることになるので、リスニングで突如正しい発音が聞こえてきても分からないというのは当然かと思います。
1日たった15分程度の練習で十分なので初めてみましょう。
私自身は英語の勉強開始初期に発音をやりました。これに関しては大正解で、TOEICに特化した勉強に変えてからは、特に大きな壁にぶつかることなくリスニング満点に到達しました。
まとめ
TOEICのスコアを最速で伸ばすには迷わずTOEIC特化の勉強をしましょう。
本記事と同じようなことは他の多くの記事にも書かれています。
でもさらっと記載されているだけのことが多いようにも見受けられましたし、現にだいぶ非効率な勉強をしている人も多いように思いました。
だから私のような失敗者をこれ以上増やさないためにも「TOEICを伸ばすんだからTOEICをやればよい」という点にのみを強調してまとめました。
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